• TOP 
  • > コラム 

コラム

更新日:2007.10.11

「ワークフェア」は貧困克服の有効な手段となりうるか?

近年、貧困をめぐる議論がさかんに語られるようになりました。非正規労働のため社会保険の網から漏れ落ちる一方で、労働能力があるため生活保護も受けられない、そんな社会保険と生活保護の「谷間」にいるワーキング・プア層の存在は、いまや見逃すことのできない問題となっています。

ワークフェア――排除から包摂へ?』は1980年代以降、先進諸国で採用された「ワークフェア(雇用志向社会政策)」がどのような背景で登場し、どのような特徴をもっていたか、そしてそれがもたらした波及効果と帰結までを分析、検証した研究書です。アメリカ、イギリスでの議論や理論的整理にとどまらず、ワークフェアが日本の政策にどのように取り入れられ展開されているかについて、具体的事例から検証しています。

本書は〈シリーズ・新しい社会政策の課題と挑戦(全3巻)〉の第2巻にあたります。格差社会をめぐる議論が耳目を集め、実際にワーキング・プアや就労困難者の増加など労働や社会保障をめぐる複合的で解決困難な問題が新しく浮上しつつあるなか、現実の展開の早さや構造的な問題に十分に対応しきれていない状況にある社会政策の再生と復権をめざすシリーズです。第1巻『社会的排除/包摂と社会政策』は11月下旬、第3巻『シティズンシップとベーシック・インカムの可能性』は2008年春頃の刊行予定です。ご期待ください。


ワークフェア――排除から包摂へ?

<前のコラム | 次のコラム> | バックナンバー
 

本を探す

書籍キーワード検索

詳細検索

書籍ジャンル検索