書籍名 | 脱「開発」へのサブシステンス論 |
---|---|
副題 | 環境を平和学する!2 |
著者 |
郭洋春・ 戸崎純・ 横山正樹編 |
判型 | A5判 |
頁数 | 240頁 |
発行年月 | 2004年6月 |
定価 | 2,310円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02758-5 |
本の説明 |
生存の諸条件としてのサブシステンスを破壊する開発主義の本質を暴く。開発主義の脱却と平和パラダイムへの転換をめざすサブシステンス志向の平和学は、近代の諸価値を問い直すなかで、新たな分析枠組みと理論を提起する。 この書籍は品切につき入手できません |
目次 |
はしがき 序章 開発主義の近代を問う環境平和学/横山正樹 1 はじめに 2 開発主義の暴力克服と目標転換へむけて 3 サブシステンス志向の平和学 4 サブシステンス志向への誤解と疑問を解く 5 おわりに―「環境平和学」の射程― 第T部 環境と開発の調和論を超えて―サブシステンス志向の平和創造 第1章 開発から脱開発の時代ヘ―開発主義の批判的検討―/郭洋春 1 開発概念の登場と拡散 2 開発主義の実態 3 開発主義の拡散に協力する世界銀行・IMF 4 開発主義の強固性 5 開発主義の問題性 6 むすびにかえて 第2章 環境問題アプローチの批判的検討/安部竜一郎・鴫原敦子 1 はじめに―環境問題とは何か― 2 科学/技術的アプローチに潜む政治 3 「環境と貧困の悪循環」論の再検討 4 環境問題と社会構造―何が問われないのか― 第3章 ジェンダーと環境―「生命と社会の再生産」をめぐる諸理論の批判的検討― /藤岡美恵子・伊藤美幸・平井朗 1 はじめに 2 男女平等では問題は解決しない 3 ジェンダーとサブシステンス 4 おわりに 第4章 オルタナティブとサブシステンス視座/戸崎純 1 はじめに 2 市場経済とサブシステンス 3 世界システムとサブシステンス 4 むすびにかえて 第5章 オルタナティブ諸理論との交差と共鳴/宮寺卓・大内穂・蓮井誠一郎 1 はじめに 2 BHN(Basic Human Needs)論 3 もう一つの発展論と内発的発展論 4 人間開発 5 持続可能な開発 6 グッド・ガバナンス 7 環境安全保障 8 人間の安全保障 第U部 開発パラダイムを超えて―オルタナティブなビジョンと運動・実践の展開 第6章 今日のグローバリゼーションの起源と本質/郭洋春・戸崎純 1 はじめに 2 グローバリゼーションとは何か 3 今日のグローバリゼーションの起源と本質 4 むすびにかえて 第7章 反グローバリゼーションのグローバル化/戸崎純・鶴田雅英 1 はじめに 2 反グローバリゼーションと世界社会フォーラム 3 オルタナティブを求めて 4 臨界点を越えて 5 むすびにかえて 第8章 環境破壊に対抗する「グローカル・ネットワーク」とサブシステンス ―鉱山史から見たグローカル・ネットワークの史的変遷とその可能性― /栗田英幸 1 はじめに 2 鉱山とグローカル・ネットワーク 3 グローカル・ネットワークの張り替え 4 せめぎ合う二つのネットワーク 5 今後の課題 第9章 地域自立の社会システムとサブシステンス /郭洋春・安部竜一郎・大内穂・小川景子 1 はじめに 2 森をめぐる二つのまなざし 3 地域自立と自治管理能力 4 出産にみる女性の身体性とサブシステンス 5 むすびにかえて 第10章 「核による安全保障」とサブシステンス ―マーシャル諸島のロンゲラップ環礁民から問う―/竹峰誠一郎 1 はじめに 2 軍事的安全保障と核抑止論 3 マーシャル諸島民の暮らしと核実験 4 核実験によるサブシステンスの破壊 5 再定住計画とサブシステンス志向の平和創造 6 おわりに 第V部 サブシステンス志向と地球社会の平和創造 第11章 国家安全保障からサブシステンスの安全保障へ/蓮井誠一郎 1 はじめに 2 現代世界の格差と不安全 3 「開発主義的」安全保障 4 軍事的安全保障政策の開発主義的側面 5 新しい安全保障としての人間安全保障 6 求められる安全保障の脱開発 7 サブシステンスの安全保障とは何か 8 安全保障論であることの意義と危険 第12章 近代世界システムを越えて/宮寺卓 1 はじめに 2 サブシステンス志向とは何か 3 サブシステンス志向に可能性はあるか 4 資本主義世界経済の変革へ向けて 5 おわりに 終章 サブシステンス志向の世界像/戸崎純 1 はじめに 2 サブシステンス志向の系譜 3 サブシステンス志向の世界像 4 変革の根拠地としてのサブシステンス 参考文献 索引 |