書籍名 | 平和教育を問い直す |
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副題 | 次世代への批判的継承 |
著者 |
竹内久顕編著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 250頁 |
発行年月 | 2011年10月 |
定価 | 2,640円(税込) |
ISBN | ISBN978-4-589-03376-5 |
ジャンル | 平和学 教育 |
本の説明 |
平和問題の射程の広がりのなか、時代と乖離し、その存在意義が問われている平和教育。戦後の豊かな平和教育の蓄積を批判的・発展的に継承し、新たな理論と実践の創造的な再生を試みる。 |
目次 |
はじめに ■T 総 論 ■ ………………………竹内久顕 第1章 平和教育の危機―「4つの乖離」 平和教育をめぐる「異変」/4つの「乖離」 第2章 平和教育の歴史的展開(1) ―戦前〜1960年代 前史:第二次世界大戦前/第二次世界大戦後〜 1960年代 第3章 平和教育の歴史的展開(2) ―1970年代〜90年代前半 平和教育研究運動の組織的取り組みの進展/戦 争学習に関する多様な教材・実践の広がりと理 論的整理/平和教育の枠組みの拡大:主に80年 代以降 第4章 平和教育の歴史的展開(3) ―1990年代半ば以降 平和教育の「低迷・混乱」と「地殻変動」/ 「包括的平和教育」論の登場/平和関連諸教育 や国際的な平和教育の取り組みの活発な展開/ 「新しい平和教育」の登場 第5章 「新しい平和教育」の魅力と危うさ 「新しい平和教育」の登場/高橋史朗の平和教 育批判と構想/足立力也の平和教育批判と構想 /2つの平和教育批判の総括 第6章 平和教育の「固有性」と「包括性」 「狭義の平和教育」と「広義の平和教育」が直 面する課題/平和教育と平和関連諸教育の「包 括性」の行き着く地点/ガルトゥング平和学を 問い直す/平和教育の「固有性」と「包括性」 両立の見通し 第7章 平和教育における戦争像の再考 90年代における戦争像の揺らぎ/吉田満の描く 戦争像/「充実感・燃焼・陶酔」の論理/「充 実感・燃焼・陶酔」をめぐって 第8章 再び「4つの乖離」 過去の戦争と今日の戦争の乖離/遠くの暴力と 身近な暴力の乖離/平和創造の理念(平和憲法) と現実の乖離/これまでの平和教育と新しい平 和教育の乖離 ■U 各 論 ■ 第9章 平和教育のなかの「戦争体験」 …………………………今野日出晴 「戦争体験」を継承することの難しさ/生の原 点としての「戦争体験」/体験を綴り、歴史を 綴ることの可能性:平和教育の意味 第10章 憲法・国際・地理学習と平和教育 ……………………………竹内久顕 日本国憲法の理念と現実/国際法と国際政治の 現実/平和教育における軍事の学習/「遠いと ころ」への接近 第11章 国語教育と平和教育……………竹内久顕 文芸作品による「体験」の意味/「虚構」と 「想像」/「吟味読み」とメディアリテラシー /「敵−味方」関係の解体:「桃太郎」の教材 化 第12章 平和のための英語教育…………淺川和也 はじめに/教材内容論への視点/つながるため の英語 第13章 自然科学教育と平和教育………竹内久顕 平和教育の基礎としての自然科学/自然科学教 育と「民主的精神」 第14章 アート・身体と平和教育………竹内久顕 作品としてのアート/プロセスとしてのアート /身体感覚と平和教育 第15章 教科外教育・生活指導と平和教育 ……………………………竹内久顕 愛国心と平和教育/生活指導における「政治教 育」/戦争の事実から生活の暴力を乗り越える 学びの道筋/修学旅行と平和教育 第16章 社会教育における平和学習……谷岡重則 地域における平和学習の歩みと課題/地域にお ける平和のための学習をどう創造するか 第17章 平和博物館で/から学ぶということ ……………………………福島在行 平和博物館とは/平和博物館で/から学ぶ/平 和博物館からの招待状 第18章 幼児期の平和教育………………瀧口眞央 はじめに/日本の幼児期における平和教育の取 り組み/非暴力と子どもの最善の利益の平和教 育を ■V 海外の平和教育 ■ 第19章 欧米の平和教育………………村上登司文 はじめに/平和教育研究の発展/各国の平和教 育/欧米の平和教育からの示唆 第20章 韓国の平和教育…………………金 惠玉 はじめに/韓国の平和教育の歴史的展開/平和 教育と他の教育分野との関連/韓国の平和教育 の特性と課題 第21章 イスラエル・パレスチナ における平和教育………………冨樫 茂 はじめに/イスラエル・パレスチナにおける平 和教育活動の意義/イスラエル・パレスチナに おける平和教育機関の事例/イスラエル・パレ スチナにおける平和教育活動の諸問題 終 章 平和教育学の構築へ向けて……竹内久顕 おわりに |