
書籍名 | セクシャル・ハラスメントの社会学 |
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副題 | モダーン・セクシズム |
著者 |
ベノクレイティス、 フィーギン/ 千葉モト子訳 |
判型 | 四六判 |
頁数 | 318頁 |
発行年月 | 1990年6月 |
定価 | 3,190円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-01520-X |
本の説明 |
日常生活に存在する男女差別を3つのタイプ−あからさまな、巧妙な、目にみえない−に分け、社会的、組織的、個人的レベルで興味ある視点から理論的に分析。この10年間のセクシズムの変遷とその社会的背景にも論及、廃絶のための解決策を提示する。 この書籍は品切につき入手できません |
目次 |
日本の読者へ はじめに 1 一九八○年代の男女差別 ・ アメリカ人の楽観主義 ・ アメリカ人よ怒りをもて 就業/連邦政府/暴力 ・ 本書の目的と概要 2 セクシズム(男女不平等)社会の女性の地位―社会・組織・個人― ・ 社会的レベル 大統領レベル/裁判/アファーマティブ・アクション/ 美の基準の復活/マス・メディア ・ 組織的レベル オールド・ボーイのネットワークと見解/組織における明白な差別 ・ 個人的レベル 成功の倫理/女らしさの復活 ・ 結論 3 男女差別三つのタイプ―「あからさまな」「巧妙な」「目にみえない」― ・ 男女差別のタイプ―定義と実例 「あからさまな」男女差別/「巧妙な」男女差別/ 「目にみえない」男女差別/要約 ・ 「巧妙な」「目にみえない」男女差別の研究 結果からの推論/定義の不在とあいまいさ/ 概念の矛盾した使い方/かぎられた分野への焦点 ・ 男女差別のレベル ・ 男女差別の次元 構造的か状況的か/累積的か一時的か/計画的か偶発的か/ 公的か私的か/形式的か個人的か ・ 不平等の受容 男女不平等の内面化/男女不平等の奨励 4 「あからさまな」男女差別の現実 ・ 男女差別は家庭から始まる 意志決定/誰が子どもの養育をするのか/性 ・ 女性への暴力的差別 夫の妻への暴行/家庭の内外でのレイプ/ レイプと法の施行/レイプと男女不平等社会 ・ 家庭外の就業差別 分離されている女性労働者:制度化された差別/ 職業的ギャップ/同一労働に同一賃金を/最近の判例 ・ 就業における差別の実態 求人募集の問題/選考の問題/昇進の問題/ 仕事の状況:セクシャル・ハラスメント/男性との絆 ・ 要約 ・ 「あからさまな」差別の実態 住宅の差別/ローンとクレジットの差別 ・ 結論 5 「巧妙な」男女差別の現実 ・ みせかけの騎士道精神 ・ うわべだけの支持 励まされるが悪用されるタイプ/励まされるが支持も報酬もないタイプ/ 励まされるが排除されるタイプ/励ましと操作と搾取 ・ セクシャル・ハラスメント お世辞/敵意のあるユーモア/心理的おどし ・ 意図的に商品化 非人格的・子ども扱い/商品としてのカテゴリー/ 生得的特性と達成的特性 ・ 低められた価値 ・ セクシズム(男女不平等主義)からの解放 負担/非伝統的な仕事への参入/女性は二重の負担をうけいれている ・ 親切めいた搾取 ダンピング/指導者の搾取/ショーケースの飾り/ 技術的な搾取/ヌードの広告 ・ 恩きせがましい支配 内面化/制度化/親密な関係 ・ 同僚からの排除 物理的排除/社会的専門分野の排除 6 「目にみえない」男女差別の現実 ・ 名目主義(トークニズム) 一般的特質/名目主義の機能/代用でない名目主義のゲーム ・ 封じ込め政策 男女の領域の確立/男女の領域の維持 ・ 操作 ・ 妨害行為(いじめ) 伝統的な女性職/伝統的な男性職/性を問わない職業 ・ 報復 ・ いつわりの選別 ・ 価値の有無 公的な手続き/個人的な手続き 7 黒人女性 ・ はじめに 歴史的背景 ・ 正々堂々の戦い―黒人女性と失業 自由のための職業か? ・ 性と人種差別 ・ 現代の就業 失業/収入/教育/低収入の結果/高収入は母権社会をもたらすか ・ 職場での男女差別(セクシャル・ハラスメント) ・ 教育―差別のもう一つの領域 ・ 暴力の問題 ・ 人権と性の二重の苦しみ ・ 女性解放運動は白人のためのものか? 8 男女の不平等がもたらすもの ・ はじめに ・ 個人への否定的影響 情緒的・心理的影響/職業への影響 ・ 組織への否定的影響 才能の抑圧/労働意欲の喪失/創造力の減退 ・ 社会への否定的影響 ボランティア活動/二重労働負担/離婚と子なし/健康 ・ 男女平等への社会政策と問題 家事と育児/社会福祉と社会保障/就業 9 男女差別の解消をめざして ・ はじめに ・ 差別を解消するために個人はなにをなすべきか あからさまな男女差別/巧妙で目にみえない男女差別 ・ できることから始めよう ・ 変革のための集団の組織化 フェミニスト運動:一八四八〜一九六〇/今日の組織化/裁判闘争/ NOW(全米女性機構)とその他の女性の組織/労働組合と女性/教育と女性 ・ 女性の権利拡大による社会の変革 国家と就業/最近の国会の動き/男女平等に関する憲法/修正法案(ERA)/ 連邦裁判所と就業/スローテンポの変革/企業と雇用主 ・ これからの調査研究 ・ 他の国との比較 保育の問題 結論 訳者のあとがき |