書籍名 | 世界の「有事法制」を診る |
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著者 |
水島朝穂編著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 244頁 |
発行年月 | 2003年5月 |
定価 | 2,860円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02671-6 |
ジャンル | 憲法 |
本の説明 |
主要9カ国における緊急事態法制の現況と問題点を批判的に検討する。それぞれの国が抱える歴史的背景・複雑な事情や批判的議論から、日本の「有事法制」を論じる際に必要な視角と争点を抽出する。 |
目次 |
目次 序 どこの国にもあるから?――――水島朝穂 第I編 アメリカ 1 アメリカの「有事」のいま――――山本千晴 1 はじめに 2 「パトリオット法」(H.R.3162 USA) 2 アメリカの戦争権限――――山本千晴 ――大統領と議会の分配構造の検討 1 はじめに 2 合衆国憲法における戦争権限の分配構造と問題点 3 大統領の権限拡大の展開 4 戦争権限法(WAR POWER RESOLUTION) 5 むすび 3 9.11後のJUST WAR DOCTRINE―――馬奈木厳太郎 1 はじめに、 2 JUST WAR DOCTRINE 3 オータナティブの模索 補論 イラク戦争――アメリカと日本 第U編 ドイツ 4 ドイツの「有事法制」のいま――――水島朝穂 5 ヴァイマール憲法48条2項における 大統領非常事態権限――――小倉 大 1 はじめに 2 48条2項の法構造とその問題性 3 48条2項の制定過程 4 48条2項の解釈論上の問題点 5 むすびにかえて 6 ドイツ基本法の戦闘性――――渡辺 洋 1 はじめに――「たたかう民主制」とは? 2 「たたかう民主制」の戦闘性 3 「たたかう民主制」の危うさ 4 「たたかう民主制」の行方 7 ドイツ基本法と「緊急事態憲法」――――水島朝穂 ――日本の「有事法制」論議への視点 1 はじめに――緊急権を徹底的に制度化すると…… 2 10年かけた「憲法的妥協」 3 緊急権濫用を防ぐ憲法的安全装置 4 日本の「有事法制」論議への視点 第V編 諸 国 8 フランスの「有事法制」――――村田尚紀 1 はじめに 2 合囲状態 3 緊急状態 4 大統領非常権限 5 民間防衛 6 むすび 9 イギリスの緊急事態法制――――柳井健一 1 はじめに 2 緊急事態に関するコモン・ロー上の権限 3 戒厳令(マーシャル・ロー) 4 平時における緊急権限 5 戦時における緊急権限 6 テロリズム 7 おわりに 10 インドの「有事法制」―――稲 正樹 1 はじめに 2 軍(特別権限)法 3 テロ防止法 4 おわりに 11 現代韓国憲政史における国家緊急権――――宋 石允 1 はじめに 2 歴代憲法における国家緊急権とその発動 3 戦争国家の形成と戒厳令 4 戦争国家の維持・強化と戒厳令 5 「非常事態」における立法 6 国家緊急権の統制 7 結論に代えて 12 韓国の「有事法制」――――山本勇二 1 はじめに 2 韓国における非常事態と戒厳法 3 有事法と危機管理体制 4 非常事態と米韓協定 5 民間防衛体制 6「有事法制」の変化も 13 緊急事態対処制度としてのスイスの民間防衛 ――――奥田喜道 1 民間防衛が制度化されている風景 2 緊急事態法制の中での民間防衛の位置づけとその概要 3 民間防衛が抱える問題 4 近時の改革の要点 14 コスタリカの「有事法制」――――田部知江子 1 はじめに 2 コスタリカと「有事法制」 3 民主的な国づくり 第W編 日 本 15 「有事法制」と「国民保護法制」――――水島朝穂 1 はじめに 2 「有事」関連3法案審議の特徴点 3 「国民保護法制」とは何か 4 「国民保護法制」と「民間防衛」 5 むすび――第2幕への視点 16 メディアと「有事法制」――――立山紘毅 ――政府とメディアと世論が協働して作り出す「有事体制」 1 メディアは戦争の友か敵か 2 総力戦体制としてのメディア 3 「個人の噴出」の時代に 17 占領下沖縄における「民間防衛計画」――――馬奈木厳太郎 1 はじめに 2 沖縄と「日本国」憲法 3 民間防衛計画 4 若干の検討 あとがき 資料・各国の「有事」関連法 |