書籍名 | 功利性原理 |
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シリーズ | 奈良産業大学法学会研究叢書1 |
著者 |
平尾透著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 364頁 |
発行年月 | 1992年9月 |
定価 | 6,600円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-01676-1 |
ジャンル | 哲学・倫理学 |
本の説明 | 主として J・ S・ ミルの功利主義の再解釈に基づき、功利主義に対する不当な非難からそれを救いだすとともに、普遍的な道徳原理、すなわち価値・善の本質または根本原理としての「功利性原理」の探求を試みる。 |
目次 |
まえがき 一 J・S・ミルにおける功利性原理と自由原理の同一性 序言 第一章 功利性原理の構造 第一節 二元性 第二節 道徳の社会性 第三節 命題構成とその意味 第二章 自由原理の同一性 第三章 『功利主義』から『自由論』へ 第一節 課題 第二節 方法 第三節 行為の二分法の問題 二 功利性原理の証明における「合成の誤謬」について 序言 第一章 ミルの証明 第二章 「証明」に対する批判と弁護 第一節 ブラッドレーとシジウィック 第二節 いくつかの弁護論について 第三章 第二原理の基礎づけ 第一節 再解釈 第二節 方法論 第三節 倫理的価値 第四節 全体と他人 第五節 一般性 第六節 心理的快楽主義 三 功利性原理の理論的意義 序言 第一章 功利性原理の実践的不完全性 第二章 ミルの意図 第三章 普遍妥当性の例証 第一節 反功利主義的理論 第二節 反功利主義的事実 第四章 実践的適用 結語 四 快楽の質的区別は功利主義と矛盾するか 序言 第一章 ミルの質的区別 第二章 ブラッドレー及びムーアの批判 第三章 質的区別の再解釈 五 ミル『自由論』における自由の正当化―論理的一貫性に欠けているか― 序言 第一章 ミルの議論 第二章 レヴィ及びリクトマンの批判 第一節 レヴィ 第二節 リクトマン 第三章 検討 六 功利性原理の証明における自然主義的誤謬」について 序言 第一章 ミルの証明 第二章 ムーアの批判 第三章 「第一原理」の基礎づけ 第一節 或る種の弁護論について 第二節 再解釈 第三節 事実と価値 第四節 心理的快楽主義 七 倫理的価値の自己目的化 序言 第一章 善の自己目的性の観念 第二章 「禁欲性」について 第一節 形成のメカニズム 第二節 若干の事例 第三章 「内面性」について 第四章 倫理の手段性 八 倫理的当為性の基礎づけ―個人と社会の規範的関係― 序言 第一章 倫理と当為 第一節 倫理的価値についての消極的観念と積極的観念 第二節 価値と当為の区別 第二章 倫理的当為性の基礎づけ 第三章 「基礎づけ」の帰結 第一節 非当為的な倫理的価値 第二節 倫理の命法の「仮言性」 九 言語的事実にみる倫理の功利性 序言 第一章 功利性原理における価値及び倫理的価値の概念 第二章 倫理に関る諸々の語彙について 第一節 「価値」及び「善」 第二節 「倫理」及び「道徳」 第三節 「徳」 第三章 言語的事実の意義 十 功利性原理と正義―功利性は権利及び平等と相容れないか― 序言 第一章 抽象的存在根拠としての功利性原理と正義 第一節 社会規範の成立 第二節 権利の起源と根拠 第三節 平等の起源と根拠 第二章 具体的判断基準としての功利性原理と正義 第一節 功利計算と正義の対立について 第二節 社会規範全体の統一原理 結語 |