書籍名 | 芸術表現 5つの焦点 |
---|---|
著者 |
深田進・ 大森正一・ 村田誠一・ 清瀬みさを著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 296頁 |
発行年月 | 1994年5月 |
定価 | 2,860円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-01800-4 |
ジャンル | 思想・芸術 |
本の説明 | 美術史や美学の基本をおさえつつ、その全体像を鳥瞰した入門書。芸術表現の理論・歴史と研究・ひろがり・現代的状況・構造と作品の世界の5編にわたり、芸術と人間の世界を展開する。300近くの図版を収載し、理解と思索を深める。 |
目次 |
序 T 芸術と表現 はじめに 1 芸術と表現活動 一 表現としての芸術 ―芸術はどのようにして表現とみなされるようになったか 芸術表現の二契機/自己表現としての芸術 二 芸術は何を表現するか 理念的自然の自覚/芸術と科学との区別/美的理念の表現 としての芸術 三 表現と形成 2 芸術表現の意義 一 自己を見つめる 二 自己実現としての芸術表現活動 U 芸術の歴史と研究 はじめに―芸術作品の研究について 芸術理解に知識は通用するのか?/形をめぐる若干の問題 提起/芸術理解の可能性/Uの課題について 1 芸術表現の研究史―美術史が成立するまで はじめに―芸術の研究について 一 美術についての記述の始まり―古代 二 匿名の時代―中世 三 イタリア十四世紀―ジョットと個人の発見 四 ルネサンス―ギベルティと美術家列伝の成立 五 マニエリスムからバロックヘ ―ヴァザーリと美術家列伝の集大成 六 学問としての美術史 2 美術という概念の誕生―諸学芸比較論争(パラゴーネ)をめぐって 一 芸術・技術・科学 二 諸学芸比較論争(パラゴーネ) ―イタリア・ルネサンスにおける美術家と美術の概念の変遷 三 絵画、彫刻、建築の和解と調停 ―比較論争の終結 神のごときミケランジェロ 四 素描を父とする姉妹学芸 ―絵画、彫刻、建築を統合する理念の成立 3 形の背後にあるもの(作品研究の実践) ―アルブレヒト・デューラー作 《メレンコリア1》をめぐる図像解釈の試み はじめに―デューラーという美術家について 一 作品の観察―画面の中に何が描かれているか ニ モチーフの分析とその着想源の探究 ―画面内の人物や物は何を表しているのか 三 《メレンコリア1》の意味―形の背後にあるもの 四 作品研究について―意味解釈の光と闇 V 芸術世界のひろがり 一 芸術とテクノロジー 近代自然科学と合理主義思潮/映画の誕生/複製芸術 二 二十世紀美術の二大潮流 抽象と超現実/近代デザインの成立 W 芸術表現の現代的状況 一 社会と生活のなかの表現活動 感性の生活領域/感性と現代生活/感性と〈水〉のデザイ ン/感性の理解力/直感的行為としての芸術表現の活動/ 現代社会の芸術表現 二 文化のなかの芸術表現 人間の世界の文明と文化/生活世界の文化/文化の伝統に 住みつく芸術表現/文化的制度と芸術表現/文化の媒体と 芸術表現の素材 X 芸術表現の構造と作品の世界 一 芸術表現の構造 芸術的な空間と時間/芸術創作の「テーマ」を構成する空 間・時間/「実在」=空間・時間/「パースペクティブ」 =空間・時間/「表象」=空間・時間/「表出」=空間・ 時間/定冠詞のつく芸術表現のテーマ 二 物語的世界の表現 物語を表現する空間・時間/絵巻物と壁画/『信貴山縁起 絵巻』/スクロヴェーニ礼拝堂「キリスト伝」壁画 三 宗教的幻想世界の表現 「天上」の世界/「楽園」のイメージ/「浄土」の景観/ 「曼荼羅」の宇宙/「来迎図」の山河 四 「世界像」の表現 西洋の「自然」/「世界像」を表現する遠近法/東洋の 「山水」/山水画の境地/「胸中の丘壑」 五 「四季」の表現 「四季」の風景と表現/「洛中洛外図」/「四季草花図」 /モネの「睡蓮」 あとがき 収録図版一覧 人名索引 |