書籍名 | 福祉国家という戦略 |
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副題 | スウェーデンモデルの政治経済学 |
著者 |
宮本太郎著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 310頁 |
発行年月 | 1999年12月 |
定価 | 4,180円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02182-X |
ジャンル | 社会保障・社会福祉 |
本の説明 | スウェーデン福祉国家の形成と発展プロセスを実証研究と理論動向を踏まえ、丹念に分析。福祉国家戦略を理論的に解明し、その全体構造を鮮やかに示す。今後の福祉国家研究の礎となる分析枠組・視角・手法を提示。 |
目次 |
はしがき 序 章 課題と視角 1 福祉国家を問題にする意味 「両極の時代」の終焉と福祉国家 スウェーデンは優等生か? 2 比較福祉国家の理論 比較福祉国家研究の展開 権力資源論批判 権力資源論と戦略問題 3 福祉国家戦略の構造 福祉政策と経済政策 普遍主義と選別主義 ジェンダーと家族 福祉国家戦略と政治的力関係 制度・戦略・合理的選択 4 本書の構成と時期区分 第二章 スウェーデンモデルの形成 1 スウェーデンモデルとは何か システムとしてのスウェーデンモデル スウェーデンモデルの生成 2 労働戦略の転換 初期労働運動の展開 三〇年代に何が起こったか カレビイのリベラル社会主義 ヴィグフォシュの政策科学 3 新しい経済政策の形成 三〇年代経済政策の真の争点 経済政策とコーポラティズム 政策過程のコーポラティズム化 4 普遍主義的福祉政策の形成 「国民の家」というシンボル 人口問題の危機 ミュルダール戦略 メッレルとミュルダール 強制不妊手術問題 三〇年代の家族政策 四〇年代の家族政策 国民年金改革と普遍主義の拡大 健康保険制度と普遍主義の変容 5 経済危機と人口問題をめぐる比較 労農同盟と経済政策 人口問題と家族手当 6 小 括 第三章 スウェーデンモデルの成熟 1 戦後体制の離陸 スウェーデンモデルの戦前と戦後 経済計画をめぐる労資対抗 2 選択的経済政策の展開 レーンメイドナーモデル 連帯的賃金政策と労資中央交渉 積極的労働市場政策 3 普遍主義的福祉政策の展開 付加年金問題の拝啓 福祉国家をめぐる対抗 ホワイトカラーと戦略転換 福祉国家の新理念 付加年金の成立へ 所得比例型普遍主義の拡大 税と負担 4 スウェーデンモデルの構造 世間は福祉国家を支持したか 福祉国家は勤労意欲を奪うか スウェーデンモデルの二重構造? ジェンダー平等の現実 スウェーデンモデルのパフォーマンス 5 年金政策を中心とした比較 アメリカ「福祉爆発」の陥穽 ベヴァリッジ型普遍主義の挫折 ドイツにおける年金政策の展開 6 小 括 第四章 スウェーデンモデルの揺らぎ 1 七〇年代のラディカリズム 労資交渉システムの多元化 労資関係分権化と経済民主主義 労働者基金問題 2 「第三の道」と経済グローバル化 経済政策の動揺 経済グローバル化と福祉国家 3 コーポラティズムの終焉 中央交渉制度の解体 行政委員会制度の解体 4 新しい社会民主主義戦略―分権化・個人化・欧州化 4−1 分権化とその限界 フリーコミューン実験 フリーコミューン以後 4−2 個人化の新段階 個人化と脱労働組合 労働と政治の刷新 4−3 欧州化への決断 欧州政策の転換 ユー口・コーポラティズム EU社会政策・雇用政策 第五章 スウェーデンモデルを超えて 1 福祉国家 四つの仮説 福祉国家のゆくえ 2 スウェーデン福祉国家の現在 「衰退」を含んだ「持続」 「分岐」のための「再編」 3 新しい福祉システム 福祉理念の維持と発展 雇用政策との融合と「自由選択社会」 福祉多元主義 終 章 日本への示唆 1 日本モデルとスウェーデンモデル 2 日本モデルの転換点 欧語文献・邦語文献 索 引 |