書籍名 | いま戦争を問う |
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副題 | 平和学の安全保障論 |
シリーズ | グローバル時代の平和学第2巻 |
著者 |
磯村早苗・ 山田康博編 |
判型 | 四六判 |
頁数 | 308頁 |
発行年月 | 2004年7月 |
定価 | 2,750円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02761-5 |
ジャンル | 平和学 |
本の説明 |
平和学は戦争の廃絶を目指す。しかしそれは、安全保障の要請を無視した夢想に浸ることではない。第2巻は、9・11後の世界における安全保障、平和構築、軍縮の課題を取り上げ、戦争やテロのない世界の条件を探る。 |
目次 |
〈グローバル時代の平和学〉刊行の辞 刊行に寄せて 序論 平和学からの安全保障論―戦争廃絶へのオールタナティヴ/磯村早苗 1 はじめに 2 近代から冷戦期までの安全保障論の変容―国家安全保障論と平和学 3 冷戦期―国際安全保障の進展と共通の安全保障 4 冷戦後―新しい安全保障概念 5 国際テロの時代の「安全」―「新しい戦争」と平和 6 平和への構想 第T部 21世紀の平和と安全保障 第1章 安全保障論の転換/五十嵐武士 1 はじめに 2 安全保障をめぐる言説空間 3 世界情勢と安全保障問題の構造的条件 4 国際安全保障政策や措置の考案と開発 5 むすびにかえて 第2章 日本が戦争の歴史に加えたこと―「9・11」への補助線/前田哲男 1 はじめに―「新しい戦争」が起こったのか? 2 空からのテロル 3 戦略爆撃 4 重慶爆撃 5 重慶とバグダッドをむすぶもの 6 むすび―近未来への予感 第U部 予防外交と平和構築―国家・国際機構・市民社会 第3章 欧州の予防外交と平和構築―OSCEの予防外交を中心に/吉川元 1 はじめに 2 民主主義国家からなる安全保障共同体 3 予防外交と平和構築の一体化 4 内政への干渉のパワーと論理 5 むすび 第4章 人道的介入―“第二のルワンダ”にどう対応するのか/饗場和彦 1 はじめに 2 人道的介入における否定論=選択肢B 3 人道的介入における肯定論=選択肢A 4 人道的介入の代替対応=選択肢C 5 人道的介入におけるジレンマの打開 6 おわりに 第V部 軍縮と安全保障 第5章 大量破壊兵器の軍縮と不拡散/黒澤満 1 はじめに 2 ポスト冷戦期における進展と問題点 3 二一世紀における展開と新たな課題―米国の安全保障政策 4 核不拡散体制と核軍縮 5 大量破壊兵器の軍縮と国際平和―むすび 第6章 核兵器は戦争を防止するか?―核抑止論批判/山田康博 1 はじめに 2 核抑止の論理 3 アメリカ核戦略の展開 4 核抑止戦略の逆説―国際危機と核兵器 5 おわりに 第7章 軍縮の経済学/藤岡惇 1 はじめに 2 古典的帝国主義の時代には、なぜ強兵が富国を生み出したのか 3 冷戦期―「修正帝国主義」の時代のばあい 4 「軍縮の経済学」の実験―その成功例の教訓 5 G・W・ブッシュ政権下の「新帝国主義」への転換の動き 6 展望―新世紀の「軍縮の経済学」のゆくえ 第W部 オールタナティヴ・リアリズムと可能性の地平―地域平和構想 第8章 東北アジア安保―米軍支配から法の支配へ/梅林宏道 1 はじめに 2 米軍の前進配備と法の支配 3 無法の拡大と不信の増幅 4 協調的安全保障の実践的構想 5 むすび 第9章 ポスト軍事主権の平和構想―E・H・カー安全保障論の再検討/中村研一 1 「二重の構想」と二〇世紀の現実―課題の所在 2 国家安全保障・国際統合・集団的安全保障―概念の定位 3 軍事的主権を引き戻す構造 執筆者紹介 |