書籍名 | 地球温暖化防止の課題と展望 |
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著者 |
田中則夫・ 増田啓子編 |
判型 | A5判 |
頁数 | 330頁 |
発行年月 | 2005年5月 |
定価 | 5,720円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02848-4 |
本の説明 |
気候変動枠組条約の京都議定書が発効し、温室効果ガス抑制に向け本格的に動き出した今日、地球温暖化防止のための基本視座・制度設計面・社会経済面など様々な角度から共同研究した、問題の理論的視点を与える書。 この書籍は品切につき入手できません |
目次 |
はしがき 第1章 地球温暖化防止問題に対する基本的視座 1 国際環境法と地球温暖化防止制度/田中則夫 はじめに T−国際環境法における地球環境保護の課題 1 出発点としての人間環境宣言 2 地球環境保護の関する国際条約の整備 3 リオ宣言からヨハネスブルグ宣言へ U−地球温暖化防止制度の設立 1 機構変動枠組条約 2 京都議定書 3 京都議定書の実施に向けて おわりに 2 環境問題と正義/碓井敏正 はじめに−本稿のねらい T−地球環境に対する責任をどう解釈するか 1 動物の権利 2 未来世代への責任 3 共同体と責任 4 共同体と個人の利害 5 環境権の可能性 6 未来世代への責任再論 U−環境的正義の本来の領分 1 社会正義の一環としての環境的正義 2 地球温暖化と配分適正義 3 気候変動枠組みにおける途上国の参加問題―中国を事例として―/周 緯生 はじめに T−地球温暖化問題の基本構図 U−なぜ中国か−中国の経済成長と環境負荷 1 中国の経済成長と今後の見通し 2 中国のエネルギー消費量と今後の見通し 3 中国のエネルギー消費からの環境負荷 V−気候変動枠組みにおける途上国の参加問題 1 途上国参加問題の特徴 2 途上国参加問題の基本課題 W−中国参加のタイムテーブル 1 気候変動枠組みにおける参加形態 2 中国参加のタイムテーブル X−途上国の参加問題とCDM(Clean Development Mechanism) 1 資金メカニズム 2 技術移転の促進策 3 CDMプロジェクトの選定 おわりに 第2章 地球温暖化防止に関する国際制度的諸問題 1 2013年以降の地球温暖化防止のための国際制度設計とその課題−国際法学の視角から/村ゆかり はじめに T−地球温暖化問題のしくみと構造 1 地球温暖化の原因と影響 2 地球温暖化問題の構造と特質 U−国連気候変動枠組条約と京都議定書の構造と評価 1 国連気候変動枠組条約と京都議定書の構造 2 問題の構造と特質に照らした2つの条約の評価 V−温暖化防止のための国際制度に関する諸提案の分析 1 国際制度設計を巡る状況と背景 2 国際制度に関する諸提案の概要 3 諸提案の評価と将来の国際制度を規定しうる諸要因 4 将来の国際制度に含まれるべき要素とアプローチ むすびにかえて−温暖化防止の国際制度設計と国際法学の課題 2 気候変動資金メカニズムの課題―発展途上国における緩和と適応に向けて/船尾章子 はじめに T−気候変動分野における発展途上国支援の制度的基盤 1 気候変動枠組条約の基本的規定 2 京都議定書による基本的規定の進展 3 地球環境ファシリティの基本構造 U−気候変動資金メカニズムの運用と発展 1 締約国会議と地球環境ファシリティの相互関係 2 締約国会議の決定による資金メカニズムの発展 むすびにかえて 3 長期気候目標をめぐる国際合意とその代替策/田中雄三 はじめに T−長期気候目標とその設定形態 U−ブッシュ政権の気候変動政策 V−長期気候目標をめぐる国際的合意への代替策 第3章 地球温暖化防止に関する社会経済的諸問題 1 地球温暖化の社会的費用と衡平性/羅 星仁・林 宰司 はじめに T−地球温暖化による社会的費用 1 損害費用 2 適応費用 3 緩和費用 4 損害費用、適応費用、緩和費用の相互関係 U−社会的費用と衡平性 むすびにかえて 2 環境政策決定における圧力団体の影響分析―日米英3カ国の温暖化対策を例として/李 態妍・GUSTAVO BARDAS はじめに T−温暖化政策をめぐる動向 1 京都議定書批准の現況 2 日米英の温暖化対策の動向 U−温暖化対策への温度差の背景 1 経済的背景 2 政治的・文化的背景1−意識の違い 3 政治的・文化的背景2−情報や政策決定へのアクセス 4 背景のまとめ V−環境政策決定における圧力団体の影響分析 1 先行研究 2 モデル 3 シミュレーション分析 おわりに 第4章 地球温暖化防止政策の国際比較 1 EUにおける地球温暖化防止策/林 宰司・羅 星仁 はじめに T−EUの排出の現状と国際的な位置づけ U−欧州気候変動プログラム(European Climate Change Program) 1 ECCPにおける議論の経緯 2 ECCPにおける重点分野 3 今後の政策 V−EU域内の排出量取引制度 W−EUにおける再生エネルギー普及政策 1 再生可能エネルギー政策と目標 2 風力発電 X−気候変動に関する自主協定 1 ドイツ 2 オランダ 3 イギリス 4 デンマーク むすびにかえて 2 地球温暖化対策−CO2排出量の実態と今後の見通し/増田啓子 はじめに T−世界のCO2排出量の実績と見通し 1 温室効果ガス排出削減に向けた中長期目標 U−日本の温室効果ガスの排出量の実態 1 全エネルギー部門の排出量の推移 V−日本の地球温暖化対策推進大綱の目標、実績および見通し W−今後の日本の姿勢 おわりに あとがき |