書籍名 | ラディカルに〈平和〉を問う |
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著者 |
小田実・ 木戸衛一編 |
判型 | 四六判 |
頁数 | 240頁 |
発行年月 | 2005年7月 |
定価 | 1,760円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02855-7 |
ジャンル | 憲法 平和学 |
本の説明 |
戦後60年を迎えるにあたり、日本が歩んできた軌跡を日本国憲法の原点と理念から根元的に問い直す。希望の原理としての日本国憲法が構想する平和を再認識し、「戦争をする国」に向かいつつある日本へ警鐘を鳴らす。 |
目次 |
第1章 棄民の国・日本 いかにこれを克服するか?/小田 実 「野焼き」と空襲 外からの視点と内からの視点 八月一四日の「難死」 虚飾の崩壊 震災後市当局が真っ先にやったこと 「防災」「復興」都市再開発計画のからくり 被災者を放置した「人災」 隙き間だらけの政治 「市民=議員立法」運動へ 国会の異様な慣行 「被災者生活再建支援法」の成立 市民にとっての「有事法制」づくり 市民の政策づくりの意味 「世界平和宣言」としての日本国憲法 「九条を守れ」という機運の高まり 第2章 いま、平和論を再考する/加藤周一 平和と戦争の定義 戦争とは殺人 二〇世紀の戦争の特徴 本当の解決は一つ 正しい戦争はあるか? 東北アジアの安全 「正しい戦争」の基準とは 戦前の自由と戦後の自由 平和と民主主義の関係 多数派形成の課題 宗教と戦争 文学・芸術と戦争 第3章 「帝国」と化したアメリカ 追従しか知らない日本/ダグラス・ラミス 訓練と本当の戦闘 『すべての人が戦争について知るべきこと』 プラトンの『国家』―西洋政治思想の源流 別の国になったアメリカ 「帝国」としてのアメリカ 「平和」の倒錯 想像力の乏しさ ネオコンの危険な政策構想 核兵器のさらなる拡散の恐れ 「報復戦争」の不当性 ブッシュの支持勢力と一般世論 ネオコンによるアメリカ支配の度合い 北朝鮮にどう対するか? 軍事力 マスコミと国民 軍隊を逆手にとって 第4章 希望の原理としての日本国憲法/土井たか子・小田 実 「憲法は今でも旬」? アメリカの「復元力」 「民主主義と自由」の変質 国会の劣化 「安保」が強いる従属と思考停止 ブッシュ再選を受けて 会場からの質問・発言に応えて 第5章 歴史の清算から積極派兵へ? ―ドイツに見る「過去の克服」と軍事化/木戸 衛一 誰のための政策研究か? 「公共性」の中身 日独比較の意味 節目としての一九六八年 三種類の「過去の克服」 感銘を与えたブラントの姿 コール首相の「歴史政策」 「歴史への転居」としての首都移転 シュレーダー政権における「過去の克服」 「被害国」オーストリアでの補償の動き 「血の原理」からの転換 懸念される反動現象 ヨーロッパで進む軍事化 欧州憲法の負の側面 国防から介入へ 軍事化のための福祉削減 おわりに |