書籍名 | 内部告発と公益通報者保護法 |
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著者 |
角田邦重・ 小西啓文編 |
判型 | 四六判 |
頁数 | 230頁 |
発行年月 | 2008年8月 |
定価 | 3,080円(税込) |
ISBN | ISBN978-4-589-03113-6 |
ジャンル | 労働法 |
本の説明 |
内部告発の多発は、公益通報者保護法の整備によるのか。告発実態の考察や重要判例の解釈、さらには欧米の内部告発にかかわる法理の比較研究を通じて、同法を検証し、その限界と課題を提示する。 |
目次 |
目 次 はしがき 第T部 制定の背景と課題 第1章 制度導入の背景 【小西啓文】 1 はじめに 2 二つの事件 3 労働法の 対応―二つの事件の対比から 第2章 公益通報者保護法の概要と検討課題 【小西啓文】 1 公益通報者保護制度の意義 2 公益通報者 保護法の概要 3 公益通報者保護法の検討課 題 第U部 企業・労働者・行政へのインパクト 第3章 企業からみた公益通報者保護法 【廣石忠司】 1 はじめに 2 通報者の問題 3 通報対 象事実 4 通報者への対応 5 派遣労働 者等への配慮 6 おわりに 第4章 労働者にとっての公益通報者保護法 【森井利和】 1 はじめに 2 目的の問題 3 告発対象 の問題 4 行政通報および外部通報の問題 5 まとめ 第5章 行政主体・行政機関による公益通報の処理 【土田伸也】 1 はじめに 2 内部職員等からの公益通報処 理 3 内部職員等からの公益通報と訴訟 4 外部の労働者からの公益通報処理 5 外部 の労働者からの公益通報者と訴訟 第V部 内部告発をめぐる判例 第6章 内部告発時代における企業内労働組合の 役割 【川田知子】 1 はじめに 2 内部告発と組合活動に関する 判例 3 判例の検討 4 労働組合の役割 第7章 労働者個人が主体となる内部告発の正当 性の判断枠組み―医療法人思誠会(富里 病院)事件 【長谷川聡】 1 はじめに 2 医療法人思誠会(富里病院) 事件 3 裁判所の判断 4 労働者個人によ る内部告発の態様と公益通報者保護法 第8章 内部告発を目的とした顧客信用情報の取 得とその正当性―宮崎信用金庫事件 【畑中祥子】 1 はじめに 2 事件の概要 3 裁判所の 判断 4 検 討 第9章 内部告発を行った労働者に対する不利益 措置の適法性―トナミ運輸事件 【春田吉備彦】 1 はじめに 2 トナミ運輸事件の事実の概要 3 裁判所の対応 4 トナミ運輸事件のもつ現 代的意義と法的構成の特徴 第W部 内部告発に対する諸外国の法制 第10章 イギリスにおける内部告発者の保護 【長谷川聡】 1 はじめに 2 公益開示法制定の背景 3 公益開示法の仕組み 4 公益開示法と公益 通報者保護法の相違 第11章 イギリスにおける告発事実の存在に対 する信頼の合理性―Babula v. Waltham Forest College 事件 2007年4月7日控訴 院判決([2007]IRLR 346 CA) 【長谷川聡】 1 はじめに 2 事実の概要 3 判決要旨 4 検 討 第12章 アメリカにおける内部告発者の保護 ―企業改革法(Sarbanes-Oxley Act of 2002)を中心に 【畑中祥子】 1 はじめに 2 アメリカにおける内部告発者 保護制度の沿革 3 SOX法の背景 4 SOX法 における内部告発者(Whistleblower)の保護 5 SOX法の特徴と日本法への示唆 第13章 アメリカ企業改革法(SOX法)における 内部告発者保護の現状―アメリカ Livingston v. Wyeth Inc. 連邦控訴裁判所第4巡回区 2008年3月24日判決 【畑中祥子】 1 はじめに 2 事実の概要 3 判決要旨 4 解 説 第14章 ドイツ法における内部告発 Whistleblowingの法理 【高橋賢司】 1 ドイツ法におけるWhistleblowing法理の発展 2 Whistleblowingに対する憲法上の価値 3 判例におけるWhistleblowingの法理の内容 4 おわりに 終 章 公益通報者保護法定着への課題 【角田邦重】 1 制定・施行は事態を改善したか 2 法運用 と解釈上の問題点 3 環境整備の重要性 内部告発 関連判例一覧 事項索引 |