書籍名 | 不平等の謎 |
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副題 | 憲法のテオリアとプラクシス |
著者 |
遠藤比呂通著 |
判型 | 四六判 |
頁数 | 248頁 |
発行年月 | 2010年4月 |
定価 | 2,970円(税込) |
ISBN | ISBN978-4-589-03260-7 |
ジャンル | 憲法 |
本の説明 | パウル・ティリッヒが問うた「不平等」という最大の謎への解き明かしの試み。研究者から弁護士へと転身した著者の理論変遷を展開。憲法訴訟における通説的な理解に根底から疑問を呈し、実務に沿った考え方を提示する。 |
目次 |
はしがき―不平等の謎をめぐって 序 人間の尊厳についての三つのアプローチ はじめに/良心とは何か/命とは何か/自由 とは何か/おわりに/付記/資料 第T部■憲法のテオリア 1 憲法訴訟のテオリア ―憲法的救済法への試み 憲法訴訟論の分類/憲法訴訟論の限界/自由 の救済法としての憲法 2 憲法解釈のテオリア―天皇制の憲法解釈 リヴァイアサンによるコンフォーミズム/明 治憲法体制の変容/機関説の意義/憲法解釈 の終焉/補説 3 社会契約のテオリア―神話から契約へ 日本国はいつ「建国」されたのか/戦前におけ る人権侵害状況/八月革命は達成されたのか /市民相互の政治的義務 4 人権宣言のテオリア ―「見えない差別」とどうとりくむか 日本の人権問題を報告/遍在する選択的無関 心/個人の権利か、集団の権利か コラム@ 憲法は今、だれに聞くべきか 第U部■憲法のプラクシス 1 人間の尊厳のプラクシス―国家と社会と個人 はじめに/ホームレスと呼ばれる人々/恐怖と欠 乏からの自由/生存権/権限(エンタイトルメント)アプ ローチ/ホームレス特別措置法の施行とその問題点/ 大阪市立今宮中学強制排除事件/ホームレス問題 における公共性とは何か コラムA 釜ヶ崎通信―Kへの手紙 2 市民性のプラクシス―「逃れの街」釜ヶ崎 職業紹介をしない公共職業安定所/ホームレス問 題を必然とする社会的背景/西成区長による 住民票の消除/主権者としての国民/国籍と 住民票の喪失/ホームレス状態を余儀なくされた 人々にとって法は何を意味するのか/野宿を 余儀なくされた人々の市民性 コラムB 「逃れの街」釜ヶ崎の背景 3 抵抗権のプラクシス ―ゆるやかなカースト社会に抗して 結婚差別の問題/アメリカ合衆国の法理論/積極 的差別是正措置の問題/イングランド法から学ぶ /アンベドカルの憲法/抵抗権としての糾弾の権 利 4 国民国家のプラクシス ―安心して共存する権利の条件 市民権と国籍/日本の中の朝鮮・朝鮮の中の 日本/市民権と国際人権規約/国籍概念の魔 神性/結び 結び プラクシスとしてのエクソダス ―人権についていかに学ぶか トンネルをくぐるとそこが釜ヶ崎/アカデメ イアからエクソダスへ/契約を結ぶ人間の条 件/釜ヶ崎の「祈り」/韓国・朝鮮の「恨」を知 ること あとがき |