書籍名 | 「子ども手当」と少子化対策 |
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シリーズ | 社会保障・福祉理論選書 |
著者 |
江口隆裕著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 216頁 |
発行年月 | 2011年1月 |
定価 | 3,190円(税込) |
ISBN | ISBN978-4-589-03314-7 |
ジャンル | 社会保障・社会福祉 |
本の説明 |
少子化対策先進国・フランスの家族政策の思想と展開を分析しながら、戦前の人口政策から現在の「子ども手当」まで日本の少子化対策について問題点を解明。これからの福祉国家像を提示する。 |
目次 |
第1章 フランスの家族政策 ―出産奨励策から一般施策へ 1 はじめに―フランス家族政策研究の意義 2 国家と人口政策 紀元前〜中世/16世紀〜18世紀/マルサス の「人口論」/人口政策学の現在 3 現代フランス家族政策の変遷 19世紀〜第一次世界大戦まで/第一次世界 大戦後の家族手当の形成/1930年代〜第二 次世界大戦―任意的制度から強制的制度へ /1944年〜49年―戦後の社会保障計画と現 行制度の誕生/1950年代〜70年代―右派政 権の時代/1981年〜94年―左派政権の誕生 と保革共存下の家族政策/1994年以降―全 国家族会議の設置と家族政策の総合化/全 国家族会議と家族協会/小括 4 フランスの家族政策に関する見解 家族政策に関する考え方/家族政策の思想 /家族政策の範囲 5 フランス家族政策の課題 導入された新たな手法/家族政策を巡る今 日的課題 第2章 戦前の人口増加政策 1 はじめに 2 江戸時代の人口問題 3 明治以降の人口問題 人口等の推移/人口問題の端緒/人口食糧 問題調査会 4 戦争と人口問題 戦争と人口の関係/日清、日露戦争と人口 への影響/太平洋戦争と人口政策の必要性 5 人口政策確立要綱 策定の経緯/人口政策確立要綱の要点/そ の他の報告 6 世論の状況 当時の社会状況/新聞記事数の動向/記事 内容の検証 7 人口増加政策の意義 太平洋戦争が人口に与えた影響/人口政策 確立要綱の実施状況/人口増加政策の効果 /侵略イデオロギーとしての人口増加政策 第3章 戦後の少子化対策 1 はじめに 2 戦後の人口動向と少子化対策 出生率低下―人口過剰期(1947(昭和22)年 〜1954(昭和29)年)/出生率安定―人口安 定期(1955(昭和30)年〜1974(昭和49)年)/ 出生率低下―人口高齢化期(1975(昭和50) 年〜1989(平成元)年)/出生率低迷―少子 高齢化期(1990(平成2)年〜2004(平成16) 年)/出生率上向き―人口減少期(2005(平 成17)年〜)/小括―人口・経済・政策の流れ 3 少子化対策の評価と今後のあり方 積極的出産奨励策と消極的出産奨励策/少 子化対策の評価/少子化対策から一般施策 へ 第4章 「子ども手当」の意義と課題 1 はじめに 2 わが国における児童手当制度の変遷 児童手当前史/児童手当制度創設に向けた 検討/児童手当制度成立後の変遷 3 子ども手当の内容と問題点 平成22年子ども手当法の仕組み/子ども手 当の政策目的/子ども未来財団の調査結果 /控除から手当へ/所得制限を設けなか った理由/小括 4 高校の実質無償化 マニフェストでの公約/実質無償化の仕組 み/教育費の国際比較/具体的影響額の検 証 5 諸外国との比較 手当額/対象児童の範囲/子どもの数と手 当額/所得制限のない給付―給付の普遍性 /支給対象年齢/賃金体系との関係/財源 /小括 6 子ども手当の今後のあり方 民主党マニフェストの修正/子ども・子育 て新システムとその問題/子ども手当額の 上積み/現物給付との組合せ/外国に居住 する子どもの取扱い 7 子ども手当と国家のあり方 解明できなかったこと―子ども手当で出生 率が回復するのか/子ども手当と国家のあ り方 第5章 少子化対策―若干の法制度的考察 1 少子化対策の意義 2 子どもを生み育てる権利 子どもを生み育てる権利/少子化対策関連 法の概要/子どもを生み育てる権利の性質 3 少子化対策と社会保障 視点が正反対の少子化対策と社会保障/少 子化は国のあり方を問い直す 資料 資料1 人口政策確立要綱 資料2 戦後の少子化対策関係施策等の経緯 資料3 子ども・子育てビジョン 〜子どもの笑顔があふれる 社会のために〜 |