書籍名 | 歴史に学ぶ刑事訴訟法 |
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著者 |
内田博文編 |
判型 | A5判 |
頁数 | 300頁 |
発行年月 | 2013年8月 |
定価 | 3,080円(税込) |
ISBN | ISBN978-4-589-03522-6 |
本の説明 |
判例のもつ問題・射程・意義を歴史的、憲法理念的視点から検証することで、あるべき法解釈にむけての課題を提示。新たな課題を発見・分析・解決する思考法を涵養する。 改訂版が刊行されております この書籍は品切につき入手できません |
目次 |
はしがき 序 章 刑事裁判に対する歴史の警告 ―真の刑事司法改革のために 日本の刑事裁判の「戦後」はまだ始まっていな い/現行刑事訴訟法の「欠陥」/戦時刑事法制 による自白裁判への回帰と現行刑訴法/変革理 念のさらなる埋没/歴史の警告 第1章 刑事訴訟法の基本原理 ―歴史の教訓をルール化 実体的真実主義と適正手続保障という目的/適 正手続保障の具体的な内容/職権主義と当事者 主義/迅速な裁判を受ける権利/犯罪被害者の 保護 第2章 「誰」が冤罪を生み出しているのか? ―手続の担い手・関与者 検察官/裁判所/弁護人/マスメディア・市民 /犯罪被害者・被疑者・被告人 第3章 人質司法、自白偏重捜査 ―身体拘束と取調べ 人質司法、自白偏重調査とは何か/捜査の原則 /被疑者取調べに対する法的抑制/代用監獄に おける取調べ/人質司法、自白偏重捜査の打開 に向けて 第4章 新たな捜査手法の導入と捜査権の拡大 ―捜索・差押と適正手続 捜査の原則/旧法下の捜査・差押と憲法・刑訴 法の制定/実務の現状と判例の動向 第5章 検察の強大な権限が 生まれた背景とその影響 ―公訴 公訴の提起/検察司法(起訴猶予権限拡大)の 過程/公訴提起の「原則」/起訴独占主義に対 する例外/公訴権濫用論/簡易な手続/訴因を めぐる議論 第6章 有罪推定に基づく公判の形骸化 ―公判手続と証拠法則 公判の意義と公判中心主義/公判準備/国民の 司法参加と裁判員制度/公判手続/公判の現状 /公判における事実認定と証拠法/各証拠の証 拠能力/証拠調べ手続 第7章 疑わしいだけで罰される被告人 ―証拠に基づく事実認定と判決 自由心証主義/事実認定とその抽象化/疑わし きは被告人の利益に/挙証責任/判決/日本国 憲法の示す価値実現に向けて 第8章 誤判の「再生産」 ―冤罪を救済できない上訴・再審 誤判救済と上訴・再審/誤判救済と上訴/誤判 救済と再審 第9章 刑事手続の「国際化」から見た 日本型刑事手続 ―国際人権と刑事司法 「国際化」の意味、「日本型刑事手続」、憲法 そして歴史認識/規約委員会に対する日本国政 府の報告と規約委員会の最終見解/国際人権を めぐる各裁判所の判断/刑事人権、弁護士の役 割そして歴史からの教訓 第10章 刑事裁判のパラダイム転換 ―マイノリティの人権を弁るために 裁判所の歩み/甘い自己評価/司法制度改革/ 刑事司法制度改革/国民・市民の参加と協力/ 法曹の役割 事項索引 |