書籍名 | 欧米のホームレス問題(上) |
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副題 | 実態と政策 |
著者 |
小玉徹・ 中村健吾・ 都留民子・ 平川茂著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 384頁 |
発行年月 | 2003年2月 |
定価 | 4,950円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02619-8 |
ジャンル | 貧困問題 |
本の説明 | 英・独・仏・米・EUのホームレス生活者の実態と支援の政策・制度の調査と研究の集大成。長い歴史をもつ諸国の問題の捉え方や正負双方の経験から、貧困・社会的排除に対する施策のあり方、福祉国家とは何かを考える。 |
目次 |
目次 序 第I編 EU はじめにー本格化する、社会的排除とホームレス問題へのEUの取り組み 第1章 市場・通貨統合から政治・社会統合へ 1 拡大するEUの影響力 2 「貧困と社会的排除に抗するナショナル・アクション・プラン」の背景 第2章 社会的排除 1 「社会的排除」の含意 2 「社会的排除」に関する統計上の指標 3 「社会的排除」概念の二面性 第3章 ホームレス問題の輪郭 1 「ホームレス状態」とは何か 2 「ホームレス状態」の指標を作成する試み 3 「ホームレス状態」の現実 第4章 「ナショナル・アクション・プラン」におけるホームレス問題 1 欧州委員会による評価 2 FEANTSAによる評価 <補遺>欧州社会基金 注・参考文献 第U編 イギリス はじめにー住宅政策への包摂から社会的排除の克服へ 第1章 ホームレス生活者支援策への変遷 1 1977年ホームレス法の成立とその意義 2 公営住宅売却によるホームレス問題の深刻化 3 「物への助成」から「人への助成」へ 4 増大する単身ホームレス生活者と住宅給付 5 社会的排除の克服と就労支援 第2章 ホームレス生活者の現状とその支援制度 1 ホームレス生活者の像 区分 ホームレス生活者の規模および地域的分布 ホームレス生活者の属性 2 ホームレス状態の原因 3 政策上の課題 制度の課題 住宅政策の課題 居住にかかわるさまざまな課題 4 現在のホームレス生活者支援政策 5 ホームレス生活者支援制度の構造 階層構造 ホームレス生活者支援策の構成 ホームレス生活者支援策の概要 第3章 野宿者の現状と野宿者支援策 1 野宿者の具体的様相 2 ホームレス生活者に対する社会保障と就労支援 ホームレス生活者と社会保障給付 ホームレス生活者と就労支援 3 政府の野宿者支援策 野宿者優先プログラムの支援策とその評価 野宿者対策室の野宿者支援戦略 第4章 社会への再参入のための「ナショナル・アクション・プラン」 注・参考文献 第V編ドイツ はじめに一公的扶助をべ一スに、NP0と自治体による多方面の支援システムを展開するドイツ ドイツにおける社会扶助法(公的扶助制度)の役割 雇用政策と公的扶助の交錯 貧困ならびに社会的排除と闘うためのナショナルアクション・プラン 第1章 ホームレスをめぐるいくつかの概念 1 ホームレス生活者 2 住宅難 3 無宿者 4 非定住者 第2章 ホームレス生活者支援策の歴史 1 1945〜60年:戦前からの連続性 2 1960年代:過渡期 3 1970年代以降:収容から「社会への再参入」へ 4 まとめ 第3章 ホームレス生活者の現状 第4章 今日のホームレス生活者支援の諸制度 1 秩序法ないし警察法にもとづくホームレス生活者対策 2 社会扶助法によるホームレス生活者支援策 連邦社会扶助法の概要 家賃肩代わり措置による予防施策:「特別な場合の生活扶助」(15a条) 現に住宅を失っている人のための諸施策:敷居の低い扶助 住居獲得後のソーシャルワーク援助 「特別な社会的困難を克服するための扶助」(72条) 3 住宅政策 4 就労支援策 就労支援策を支える法制度 民間のホームレス生活者支援施設による就労支援策 就労支援策が抱える問題点 第5章 「ナショナル・アクション・プラン」とホームレス生活者支援策の将来 1 全般的な戦略 2 ホームレス生活者への言及 3 ホームレス生活者にかかわるその他の措置 4 言及されざる人々 注・参考文献 第W編 フランス はじめに一国家責任の社会諸施策を「公」と「民」の協同体制で実行 一般的貧困対策に位置づけられたホームレス支援策 貧困者支援アソシエーションのイニシアーティブ、そして「公」と「民」の協同 「反排除法」そしてナショナル・アクション・プラン 第1章 ホームレス生活者支援策の歴史と現状 1 前史 2 第2次世界大戦・高度成長期(1945〜75年)のホームレス問題 「救済地」のない人々への宿泊社会扶助 刑法による浮浪者対策 ヒドンヴィルなどの極貧ホームレス家族 3 「貧困の発見」とホームレス問題 4 大量失業時代のホームレス問題 1980年代の「新しい貧困」とホームレス問題 「排除」とホームレス問題 好況期のホームレス間題 最後に 第2章 緊急施策ーアウトリーチ・緊急受け入れから宿泊施設 1 アウトリーチ・緊急受け入れ 2 宿泊施設 多様な施設形態:長期滞在の社会扶助宿泊施設(CHRS) 緊急施設(シェルター) 社会再参入宿泊施設(CHRS)の現状と課題 第3章 社会福祉・社会保障政策一RMIと医療保障 1 参入最低限所得保証(RMI)制度 2 医療保障の措置 「個人保険」と医療扶助 普遍的疾病保障(CMU)制度 第4章 雇用確保への支援策 1 雇用政策の概要と特徴 職業養成策 民間企業での雇用誘導策 公的雇用 「困難層」への補助雇用一「経済的活動による参入」支援策 2 個別的な援助体制 3 雇用政策(補助雇用・参入就労)の効用 第5章 住宅政策と住宅困窮者支援施策 1 住宅政策と「特定層」対策 1977年以前の住宅困窮者対策 1977年の住宅融資制度改革と「特定層」対策 ベソン法制定の背景 ベソン法の特徴 2 住宅事情と貧困世帯の居住状況 住宅事情 貧困世帯の居住状況 3 「恵まれない者」施策の両義性 社会住宅への優先入居 反排除法の方針 4 困窮者に向けられた住宅施策の現状と課題 施策の現状 施策の評価 社会住宅政策の方向性と課題 5 「恵まれない者」施策の意義 第6章 「反排除法」から「ナショナル・アクション・プラン」、そして今後の課題 1 制定の経緯 2 諸施策の特徴 雇用諸施策 住宅および居住保障策 その他 3 「ナショナル・アクション・プラン」など今後の「貧困・排除との闘い」の課題 注・参考文献 第V編アメリカ はじめに一マキニー法のもとでのホームレス生活者対策 第1章ホームレス生活者の歴史と現在 1 スキッド・ロウのホームレス生活者 2 今日のホームレス生活者」 ホームレス生活者の定義 性別 エスニシティ 年齢 居住(滞在)地域 退役軍人 結婚の有無 子どもの有無 学歴 身体的病気(身体障害を含む) アルコール・薬物.精神障害 調査日の滞在場所 ホームレス状態の経験回数 現在のホームレス状態の継続期間 地域移動 収入 収入源 ホームレス生活者人口 策2章 連邦政府のホームレス生活者対策一マキニー法の成立・展開を軸に 1 ホームレス支援立法の前提 ホームレス生活者の諸相 貧困対策の切り詰め 2 マキニー・ホームレス支援法の成立 マキニー法成立以前の政府動向 マキニー・ホームレス支援法の成立 3 1990年代における連邦ホームレス政策の展開 「ケアの継続」という戦略 連邦ホームレス生活者対策の政策含意 4 小括 注・参考文献 |