書籍名 | 環境平和学 |
---|---|
副題 | サブシステンスの危機にどう立ち向かうか |
著者 |
郭洋春・ 戸崎純・ 横山正樹編 |
判型 | A5判 |
頁数 | 256頁 |
発行年月 | 2005年10月 |
定価 | 2,200円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02883-2 |
本の説明 |
生存のための自然環境・社会基盤(=サブシステンス)崩壊の危機に有効に立ち向かう理論として脱開発主義・サブシステンス志向の環境平和学を提唱する。深刻化する諸問題の解決のために新たな分析ツールの必要性を訴える。 この書籍は品切につき入手できません |
目次 |
まえがき 第T部 開発主義世界への問題提起 第1章 サブシステンス視座からの社会構想:もうひとつの〈経済学批判〉 /戸崎純 第2章 グローバルエコノミー(開発経済学)に対する史的・理論的批判 ――平和のための経済学を求めて――/郭洋春 1 はじめに 2 開発経済学の変遷過程 3 結びにかえて――第3のパラダイム転換を目指して―― 第3章 潜在能力アプローチの批判的検討/鴫原敦子 1 はじめに 2 潜在能力アプローチの概要 3 センの貧困概念と開発主義の貧困観 4 潜在能力アプローチの限界 5 おわりに――サブシステンス視座の可能性―― 第4章 サブシステンスとジェンダー/藤岡美恵子 1 はじめに 2 「近代批判」批判の陥穽 3 近代化と女性への「抑圧」 4 女性の抵抗と「伝統」の再創造 5 おわりに 第U部 サブシステンス志向の実践のために 第5章 飢餓問題の解決とサブシステンス志向――エンタイトルメントと暴力 概念によるフィリピンの山村・漁村の飢餓分析――/伊藤美幸 1 はじめに――不条理な苦痛としての飢餓―― 2 エンタイトルメント要因分析とサブシステンス志向 3 飢餓の緩和・再発と構造的暴力 4 飢餓解決と禁止則 5 おわりに――サブシステンス志向の飢餓対策―― 第6章 開発のディレンマを越えて――大規模資源開発とグローカル ネットワーク――/栗田英幸 1 はじめに 2 影響力アプローチ 3 開発理論のディレンマと反開発理論の取り込み 4 事例分析 5 おわりに 第7章 フィリピン・ネグロス島内陸部の民衆宗教演劇行事にみる脱開発コミュニ ケーションの実践と課題――サブシステンスの視点から――/平井 朗 1 はじめに 2 カルバリヨを通して 3 脱「開発コミュニケーション」としてのコミュニケーション 4 脱「開発」のコミュニケーション 5 脱開発コミュニケーション概念による事例分析 6 おわりに 第V部 環境平和学は見えたか 第8章 互助に向けた地域社会のメカニズム(とサブシステンス)大内 穂 1 はじめに 2 地域社会を取りまく外的環境の変化 3 住民の対応とその継続性 4 事例研究 5 結び 第9章 開発・安全保障からサブシステンスへ――脱安全保障論序説――/蓮井誠一郎 1 はじめに 2 現代世界の富と安全の格差 3 安全保障と開発の並行関係 4 人間安全保障が守る人間開発 5 サブシステンス志向の脱安全保障 第10章 世界システム論とサブシステンス/宮寺 卓 1 はじめに 2 サブシステンスとは何か 3 サブシステンスと資本主義――継続的本源的蓄積―― 4 サブシステンスと資本主義――ウォーラーステイン―― 5 おわりに 第11章 環境平和学としてのサブシステンス論/横山正樹 1 はじめに 2 平和学の基本概念としての環境とサブシステンス 3 環境にかんする社会諸科学の批判的検討 4 環境平和学の提唱 5 おわりに あとがき |