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コラム

更新日:2008.9.26

「内部告発」を法的視角からクローズアップ

賞味期限の改ざんや産地の偽装等、最近、企業による不正が多く報道されています。実は、それらの多くが、現場で働く労働者による内部告発で明らかになっているのです。
過去には、企業内の不正を告発した労働者が、経営者や同僚から不当な扱いを受けることが多くありました。そこで、2006年4月に労働者への不当な扱いを争った判例や法理を具現化するかたちで、公益通報者保護法が施行されました。
しかし、公益通報者保護法の施行後も、公益性がありかつ手続を踏まえているにもかかわらず、告発は裏切り行為とみなされる風潮があり、また公益通報者保護法が要件とする実名ではなく匿名による内部告発が多発しています。
このように公益通報者保護法がうまく機能していないのはなぜなのでしょうか。
本書は、内部告発が社会にとってなぜ必要なのか、どのような内部告発であれば保護されるべきなのかという視座より、過去の判例法理や英米法等との比較研究を踏まえ、公益通報者保護法の限界と改正へ向けての課題を提示しています。
内部告発をすべきか悩む労働者、される側の企業、内部告発の主体や窓口になりうる労働組合、匿名の内部告発を報道すべきかの判断を迫られる報道機関、さらには通報処理機関としての行政等、さまざまな立場の方々へご一読をお薦めします。


内部告発と公益通報者保護法

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