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更新日:2007.7.10
『「クラシック」の終焉?』はやくもブログ、サイトでブレイク
クラシックファンの間でちょっとした話題になっている宮下誠が放つ音楽論の第2弾。
光文社新書『20世紀音楽』(2006年9月刊)に寄せられた数々の声につき動かされて、一気に書きあげた宮下流「20世紀音楽」小史。
クラシックからポピュラーまで、300近い作曲家や作品を紹介しながら、宮下氏は言います。
「本書は『引用』と『剽窃』を『武器』に徹頭徹尾、マゾヒスティックに本書そのものを解体しようとする。……この本は『ガイドブック』であって『ガイドブック』ではない。すべての断片的テクストが互いに互いを相対化し、決して『ものがたり』を紡がないこと、そのことが20世紀という『ものがたり』の不可能性を浮き彫りにする。……だからどこから読み始めてもよいし、どこで読み終えてもよい。全部読んだからといって20世紀音楽の全体像がわかるわけでもない。20世紀とはそのような時代なのではないか……」(「はじめに」より)
ナクソスの音盤が多数紹介されているのも、音楽ファンにとっては便利で嬉しい。
『のだめカンタービレ』か『「クラシック」の終焉?』か――クラシックブームに疑問符という一石を投じた本書は、次はどんな波紋を広げるでしょうか。乞う、ご期待。
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