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■法律文化社法人化60周年記念出版について■
おかげをもちまして、弊社は、今年で法人化60周年をむかえることができました。
弊社は、1946年(昭和21年)に、雑誌「法律文化」を創刊したことではじまりましたが、株式会社組織にして、書籍を発刊し始めたのが1948年(昭和23年)です。それから数えて今年が60年目になるわけです。
これを機に企画した書籍を、この春に法人化60周年を記念して刊行いたします。
『対論 憲法を/憲法から ラディカルに考える』がその本です。
憲法が施行されてから60年たった現在、憲法をめぐる状況・問題は、改憲問題(9条改憲)だけに限定されない拡がりと深さをもっています。たとえば、立憲主義と民主主義、教育問題と愛国心、格差問題と自由・福祉、など、があげられます。また、こうした憲法問題を根源的に考察していくためには、憲法学(者)のなかだけで論じるのではなく、他分野の学問とのコラボレーションも必要になってきます。
本書は、そうした視点にたって、憲法学、法哲学、政治学、社会学の分野を代表するそうそうたる方々に、対談ではなく「対論」形式で、以下のテーマにつき熱く議論いただき、その臨場感を残しながらまとめたものです。
対論の構成は以下のようになっています。
- 第1部 憲法は何のためにあるのか
- 樋口陽一(東北大学・東京大学名誉教授:憲法学)VS
- 杉田 敦(法政大学教授:政治学)
- 第2部 愛国心と教育
- 西原博史(早稲田大学教授:憲法学)VS
- 北田暁大(東京大学准教授:社会学)
- 第3部 自由と福祉
- 井上達夫(東京大学教授:法哲学)VS
- 齋藤純一(早稲田大学教授:政治学)
なお、本書のコーディネーターは気鋭の憲法学者である愛敬浩二・名古屋大学教授にお願いしました。
また、弊社では、法人化60年目にあたって、あらたにシリーズ企画を立ち上げました。
シリーズ名は、『18歳から(はじめる)シリーズ』(From 18)です。
本シリーズは、大学の新入生に高校までとはひと味ちがう学問のおもしろさを味わってもらうための入門テキストとして企画いたしました。現代の若者の目線、興味・関心に配慮した工夫をもこらしています。大学生のテキストとしてだけではなく、若い世代の読みものとしても広く読んでほしいと考えております。
わたしたちは、これからも、法律書を軸としながら、人文社会科学全般にわたって、大学・大学院教育および学問研究に役立つ書、市民にひろく読まれる書、を発刊してまいりたいと存じております。
今後とも、読者のみなさま方の暖かいご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
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